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子どもと一緒に森も育ちます〈 ケンパ西馬込の木育 〉



子どもたちが「よく育つ」ために、大人である我々はどんな環境を準備できるのでしょうか。

安全な施設や遊具があれば、子どもたちの自由なカラダの動きを支えてくれるでしょう。
大人の暖かい眼差しは、子どもたちは守られている空間の中で自由に心を動かすことができるでしょう。友だちの存在と関わりは、家族以外とのはじめての繋がりや創造的な遊びをうみだすことでしょう。

そしてもう一つ、子どもたちの近くに「森」が必要である、と私たちはかんがえました。
「森」は自然です。水を抱えたくさんの生命を育む森の近くでは、ヒトは自らが自然の一部であることを思い出します。子どもたちもまた、「森」のそばで自然の力や流れを吸収し、生きものとの繋がりや、自然と社会の繋がりを栄養にしながら、「よく育つ」ことができる、そうかんがえました。

東京で育つ子どもたちにとって一番身近で大切な森は、東京の多摩地域にあります。子どもたち、そしてわれわれ大人の生活も支えている、東京の奥に広がる大きな森です。もしこの森が無かったら。無くなってしまったら...。子どもたちの飲む水はどこから引けばいいのでしょう。大雨は土砂と一緒になって下流に住む私たちに大きな災禍となるでしょう。森は、山は、木は、手入れが入ることではじめて、人の世界に恵みと安らぎを与えてくれるのです。

だから私たちは、多摩の森の木を使って、子どもたちのための家具をつくることにしました。家具をつくるために、東京都の森に林業を営むヒトたちが入り、材料となる木をもってきてくれました。風通しがよくなった森には光が入り、木々の成長を促し、豊かな森が持続していくはずです。また森の手入れを営みにする人たちも、山から生活の糧を持続的に創りだすことができるようになるでしょう。森の資源を適切に利用することで、自然と社会の持続的な「よい」関係が育ちます。子どもたちが毎日のように触れ遊ぶ家具を、多摩の森の木でつくることによって、10年先、30年先の自然と社会がよりよいものになる。それは子どもたちの未来をよくすることにつながるのです。






多摩地域を中心に、東京都には79000ヘクタールもの森林が広がっています。東京都の面積の3分の1は、実は森林です。私たちが日々使う水の源として、また洪水や土砂災害の防止の役目、そして木材の供給源として、都民の暮らしに重要な機能を果たしています。
森がこのような機能を果たすためには、森がきちんと手入れされ、森林資源が活用され、循環することが必要です。しかし長く続いた木材価格の低迷や林業従事者の高齢化と減少などの課題は、こうした循環にほころびをもたらしてきました。しかし、森が持つ様々な機能と価値があらためて見直され、東京の森はふたたび、新しい意味を持ちはじめています。森を豊かに育てることが、子どもたちを豊かに育てることにつながる、そんな時代がはじまっているのです。


東京で育った木でつくった玩具を、積極的に毎日の遊びに取り入れています。